三ノ宮ガリバートンネル｜神戸散歩｜お散歩スポット｜素敵な海と山の街、神戸を中心に繰り広げられる物語

三ノ宮駅A14番出入口ガリバートンネル

異世界への入口か？！戦前のガリバートンネル

今回のお散歩は、もうすぐ取り壊されると噂の、JR三ノ宮駅の海側、駅とさんちかを地下でつないでいる地下道への出入り口の一つである「A14番出入口」、通称ガリバートンネルに行ってきました。

JR三宮駅は「JR三ノ宮新駅ビル開発計画」が進んでおり、巨大な駅ビルが建ち、歩行者デッキの設置などの再整備が行われつつあります。
その開発の中で2023年11月からこの出入り口が閉鎖されるということで見納めになるかもと、今、ちょっとした話題になっています。

神戸市とJR西日本が再開発の完成イメージをリリースで発表しています。
再開発の完成イメージを見ると、この出入り口は跡形もなくなっているように見えます。
知る人ぞ知るスポットだったのが、このニュースで逆に注目されたようです。

※リリースのURLを記載しておきます。
●神戸市のリリース
 ●JR西日本のリリース

この入り口の形が、某国民的マンガ「ドラ○もん」の「ガリバートンネル」というひみつ道具の形に似ているということが話題性を集めたみたいです。

う～ん、言われてみれば、真横から見ると確かに似てますね。口を大きく開けた魚みたいにも見えますね。でも私的にはドラクエとかの地下迷宮の入り口みたいだなと思っていましたけど。

後ろ姿は亀っぽい。この後ろ姿を見るたびに、何故かネバーエンディングストーリーという古い映画に出てくる生きた化石モーラさんを思い出してしまいます。

この通路を利用する人って限られているのではないかと思います。普通に三ノ宮に来てここを歩くことってホントにないです。導線的にも利用する人が限定されそうですし、正に知る人ぞ知る道。私もこのトンネルの存在を知るまでは、全く歩いたことがありませんでした。知ってからは、この地下階段の魅力に取りつかれて、敢えて通るようになりましたが。

戦前から存在するガリバートンネル

この出入り口は昭和8年（1933年）頃に建設されたと推定されています。古い神戸の写真にも今の形のまま映っていて驚きました。写真は神戸市や神戸新聞なでのWEBサイトでご覧いただけます。

●神戸の戦災写真から見る戦災「No.20 大空襲で焼け野原と化した東神戸一帯。」
●昭和13年阪神大水害「No.28 神戸市三宮交差点の濁流」

上の写真の赤丸で囲ったあたりに出入口があったようです。一番駅に近い入口だけが残っています。地下には封鎖された入口らしきものが見れたようです。後から気付いて写真に残せてないのが悔しい。

水害や、戦災、それに震災までも乗り越えて、外観は当時の姿のまま現存する貴重な建築物。三宮の街の移り変わりは、どのように見えていたんでしょうか。何とか保存とか移築とかできないものですかね。

異世界へのトンネルを歩こう！

と、いうわけで異世界へのダンジョンを目指してお散歩です。

ガリバートンネルはJR三ノ宮駅の南側にあるロータリーのさらに南に位置します。トンネルに行くためにはJRから阪急（旧そごう）に向かう歩道橋から降りてくるか、ミント神戸の方から向かうことになります。
今回は駅南側のロータリーを通って阪急百貨店に渡る歩道橋に向かい、歩道橋を渡らずに、橋の手前の階段を降りて入口を目指しました。

阪急百貨店には向かわずに、上の写真の階段を降ります。階段を降りるとポツンとガリバートンネルが口を開けて待っています。地味で古い佇まいのせいもあり、目立たないですね。

反対側のミント神戸の方から来るとガリバートンネルの後ろ側から来ることになります。手前には自転車の駐輪場やバス停があります。

入口を覗くと地下への階段が待っています。短い階段なのですが、レトロで魅力的な通路です。見てるだけで妄想を掻き立てられてワクワクします。

階段を降りると一本道になっている地下通路の中間地点くらいに到着します。JR三ノ宮駅から阪神電車方面につながる通路です。このあたりは「さんちか」と呼ばれ親しまれている三宮地下街が広がっています。飲食店がたくさんある「味ののれん街」や、阪急百貨店のデパ地下に繋がっています。
三ノ宮は地下から色んな場所に移動できるので、雨の日でも傘いらずですよ。