湊川神社~神戸っ子お馴染みの楠公さん

今回のお散歩スポットは神戸を代表する神社の一つ湊川神社。地元では「楠公(なんこう)さん」と呼ばれ親しまれています。

湊川神社(楠公さん)の前で

湊川神社は神戸を代表する神社の一つ

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今回のお散歩スポットは神戸を代表する神社の一つ湊川神社。地元では「楠公(なんこう)さん」と呼ばれ親しまれています。
私はそもそも「なんこうさん」が「楠公さん」と書くなんて最近まで知らんかったのよね。。。

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マジか……「楠公さん」ってかの有名な「楠木正成」のことやで。
南北朝時代に湊川の戦いで自害した武将で、明治に入ってから楠木正成のために創建された、歴史的には比較的新しい神社になるんかな。

神戸で神社といえばと問われると「湊川神社」か「生田神社」の名前が思い浮かびます。あとは「長田神社」ですかね。生田神社が豪奢な「動」的な印象があるのに対して、湊川神社は荘厳な「静」的なイメージが強いです。「長田神社」は地元密着な印象。(あくまで個人の意見です。)

明治維新を経て幕府からの大政奉還が成された歴史の流れの中で、楠木正成が勤王の象徴として崇拝され、維新後に楠木正成を御祭神とした湊川神社が創建されたのではないかと思われます。

神戸に生まれた作家、陳舜臣氏は著書「神戸ものがたり」の中で、下記のように語っています。

「湊川の合戦で戦死したこの忠臣は、河内の人間であって、神戸はただ彼の終焉の地に過ぎない。だが神戸市民で楠木正成を、身内の偉人のように考えている人は多い。(中略)神戸の性格を、歴史や伝統がなく、それに反撥してきた、と説明したが、一面では、それだけに歴史に対するあこがれをもっていたのではなかろうか。
陳舜臣(2017).神戸ものがたり のじぎく文庫」

だからこそ、湊川神社はより深く庶民に愛され、親しまれる、どこか神戸っ子の「心のふるさと」を感じさせる空気が受け継がれているのだと思います。

堂々とした表門

堂々とした表門

神戸駅の北側に位置し、喧騒な街中にあるにも関わらず、神社内に一歩入ると荘厳で静かな雰囲気に包まれます。

この日も幸せそうな二人が撮影隊に囲まれてました。

結婚するカップルの前撮り写真を撮影しているところをよく見かけます。この日も幸せそうな二人が撮影隊に囲まれてました。

ものすごく大きくて存在感が半端ない表門にある社号標。

ものすごく大きくて存在感が半端ない表門にある社号標。

静かで心落ち着く参道

門をくぐって参道のすぐ脇にある大きな大楠公さんのパネルが出迎えてくれます。

門をくぐって参道のすぐ脇にある大きな大楠公さんのパネルが出迎えてくれます。

参道脇にある「楠本稲荷神社」。

参道脇にある「楠本稲荷神社」。朱塗りの鳥居が連なっています。社殿の中には天井からたくさんの赤い提灯がぶら下がっているそうです。残念ながら今回は見損ねました……

参道のちょうど真ん中あたりに大きな石の鳥居が佇んでいます。

参道のちょうど真ん中あたりに大きな石の鳥居が佇んでいます。

美しい鳥居です。巨大で迫力もあります。

美しい鳥居です。巨大で迫力もあります。

鳥居を抜けるといよいよ社殿が見えてきます

鳥居を抜けるといよいよ社殿が見えてきます。大きな木に囲まれ荘厳な雰囲気に包まれています。

社殿の正面には一本の木が佇んでいます。

社殿の正面には一本の木が佇んでいます。これは楠でしょうか。独特の雰囲気があります。調べたけどよくわかりませんでした。

楠木正成公(大楠公)を祀る社殿

背後の森と周囲の立派な木々が神聖な雰囲気をより際立たせています。

背後の森と周囲の立派な木々が神聖な雰囲気をより際立たせています。街の中にあるとは思えない静けさがあります。この日は天気が非常によく、雲一つない青空で、青と緑のコントラストがシックな社殿を見事に引き立てていました。

社殿
社殿
拝殿の天井は大きな天井画になっているようです。

拝殿の天井は大きな天井画になっているようです。これも見損ねました。福田眉仙(ふくだびせん)作の「大青龍(だいせいりゅう)」と棟方志功(むなかたしこう)作の四枚の板画「運命」で構成されているそうです。

個性豊かな狛犬たち

鳥居から社殿まで3対の狛犬が迎えてくれます。それぞれ形が異なり、個性豊かな表情を見せてくれます。

石鳥居の両脇に鎮座する石の狛犬
石鳥居の両脇に鎮座する石の狛犬
石鳥居の両脇に鎮座する石の狛犬
石鳥居の両脇に鎮座する石の狛犬

まずは参道の途中にある石鳥居の両脇に鎮座する石の狛犬。ノーマルな感じの狛犬です。かっこいい。

本殿の手前に佇む狛犬です
本殿の手前に佇む狛犬です

次は本殿の手前に佇む狛犬です。先ほどの石と違い、何か分かりませんが焼き物系の素材。色と質感も手伝ってコミカルな雰囲気を感じます。表情もユーモラスです。

社殿のすぐ脇で睨みを利かせている狛犬
社殿のすぐ脇で睨みを利かせている狛犬
社殿のすぐ脇で睨みを利かせている狛犬
社殿のすぐ脇で睨みを利かせている狛犬

そして社殿のすぐ脇で睨みを利かせている狛犬です。角があり、スマートで鋭く凛とした佇まいです。本殿の中には金色の狛犬もあるようです。

境内の見どころ

本殿から東に向くと目に飛び込んでくる巨大絵馬。

本殿から東に向くと目に飛び込んでくる巨大絵馬。

干支が描かれています。来年は猪になるのかな。

干支が描かれています。来年は猪になるのかな。

神社に奉納されたお酒。流石に酒どころ神戸です。

神社に奉納されたお酒。流石に酒どころ神戸です。

本殿の北東側には菊水天満神社があります。

本殿の北東側には菊水天満神社があります。

神社の手前にはさざれ石が横たわっています。

さざれ石
さざれ石
さざれ石
さざれ石

さざれ石は「君が代」の歌詞に登場しますね。 このさざれ石は「親子さざれ石」と呼ばれ、

まるで楠木正成公(大楠公)が桜井の駅でわが子正行公(小楠公)を前に諭される御姿に想われ、

名づけられたと説明書きに記されています。

表門の脇に静かに建てられている歌碑。

表門の脇に静かに建てられている歌碑。明治天皇の第7皇女北白川宮房子の歌が刻まれている。

御墓所(史蹟・楠木正成墓碑)
御墓所(史蹟・楠木正成墓碑)
御墓所(史蹟・楠木正成墓碑)
御墓所(史蹟・楠木正成墓碑)

御墓所(史蹟・楠木正成墓碑)。国指定文化財史蹟で水戸光圀公が建立。御墓所の近くには楠木正成を讃えた徳川光圀の銅像が建てられていました。

湊川神社では4種類の御朱印がいただけます。
 

湊川神社では4種類の御朱印がいただけます。KOBE七福神の一つである毘沙門天も含まれてます。

メトロ神戸などの地下街巡りも楽しめます。
メトロ神戸などの地下街巡りも楽しめます。

JR神戸駅、市営地下鉄、阪急・阪神・山陽各電車が乗り合わせる高速神戸駅など、駅から非常に近く、
参拝・観光の前後に、ハーバーランドへと続くデュオ神戸やレトロな雰囲気を堪能できるメトロ神戸などの地下街巡りも楽しめます。以前に紹介したデュオ神戸にある「天使の羽」も歩いて行けます。

心穏やかな気持ちになれるお散歩スポットです。

湊川神社

〒650-0015
兵庫県神戸市中央区多聞通3-1-1
http://www.minatogawajinja.or.jp/

参考

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