八社巡り~生田神社の裔神八社を巡る

神戸八社は生田神社の裔社で「一」~「八」の数字を冠した神社のこと。古来より厄除けのために行われています。

八社巡り

古来から信仰される厄払いの巡礼

今回のお散歩スポットは八社巡りで知られる「神戸八社」を訪れました。神戸八社は生田神社の裔社(えいしゃ)と呼ばれる「一」~「八」の数字を冠した神社のことです。生田裔神八社(いくたえいしんはちしゃ)とも呼ばれるそうです。

神戸の最も大きな繁華街である「三宮」の地名は、この八社の一つ「三宮神社」が由来なのです。

神戸の最も大きな繁華街である「三宮」の地名は、この八社の一つ「三宮神社」が由来なのです。繁華街のど真ん中、大丸百貨店の前に「三宮神社」があり、三宮駅前から少し東に行くと二宮という地名になります。そこにはもちろん「二宮神社」があるのです。

二宮の地名と「二宮神社」を知った時に“もしかして一宮とか四宮とかあるんやないか?何の宮まであるんやろ?”と思い調べたところ、この八社巡りのことを知りました。長く神戸に住んでいるけど、あまり印象になかったこの八社巡り。地味だけど知る人ぞ知るっていう感じの観光コースでした。

2月3日の節分に一宮~八宮を巡礼して厄除けを祈願するのが本来の形式のようですが、一日で歩いて回るのはかなり大変です。距離的には行けそうなのですが、特に五宮から七宮あたりは色々大変です。

神戸市交通局「市バスや地下鉄を使って八社を巡ろう」
湊川神社の御朱印帳

神戸市交通局では「市バスや地下鉄を使って八社を巡ろう」というコンセプトで、専用の御朱印帳を配布しています。今回は徒歩と地下鉄を使って移動し数日に分けて八社を巡りました。
※個々の神社の紹介は順次個別に記事を更新してリンクさせる予定です。

折角なので初の御朱印集めも堪能しようと思い、実は先日訪れた湊川神社で既に御朱印帳をゲットしておりました。JR三宮駅にある「神戸市総合インフォメーションセンター」で交通局の御朱印帳も手に入れて、ダブルで集めようと思います。交通局の御朱印帳は地下鉄の窓口などでも配布されていますよ。

御朱印の初穂料は下記通りでした。

  • 通常の御朱印:300円
  • スタンプ型(簡易版):100円

※交通局の御朱印帳は簡易版の御朱印になります。

お散歩ルート

八社巡りを一日で回ろうとした場合のお散歩ルートは下記の地図のような感じです。地図で見るとなかなかの距離に感じます。

A:三宮駅/B:生田神社/C:一宮神社/D:二宮神社/E:三宮神社/F:四宮神社/G:五宮神社/H:祇園神社/I:六宮・八宮神社/J:七宮神社

生田神社(生田神社)

ご祭神:稚日女尊(わかひるめのみこと)

<初日>
八社を巡る前に、大氏神である生田神社を参拝します。三宮のど真ん中に鎮座し、堂々たる姿をしています。人も多くガチャガチャとした雰囲気が強い神社ですが、本殿裏にある生田の森は神聖な雰囲気に包まれています。

八社を巡る前に、大氏神である生田神社を参拝します。
八社を巡る前に、大氏神である生田神社を参拝します。
八社を巡る前に、大氏神である生田神社を参拝します。
生田神社の御朱印

生田神社で御朱印をいただいて、八社巡りスタートです。生田神社では2種類の御朱印をいただけます。KOBE七福神の一つ弁財天です。

生田神社のさらに詳しい記事は「生田神社その1~蘇りの社いくたさん~」をご覧ください。

一宮神社(いちのみやじんじゃ)

ご祭神:田心姫命(たごりひめのみこと)

<2日目>

生田神社を出て、山側に上がると大きな道路(国道2号線)に行き当たります。道路を横断して東のフラワーロードに向かって歩いたところに一宮神社があります。道路から更に山側の奥まったところにあって見つけにくい場所です。密集した建物間に鎮座していました。

一宮神社
一宮神社
一宮神社
一宮神社の御朱印

交通局の御朱印帳を持ってると八社を巡る気満々なのでバレバレですね。御朱印を書いていただいた方に「要りますか?」と八社巡拝の案内図のコピーまでいただきました。ありがたし。この日は1日だったので「ついたちまいり」の文字が入りました!

一宮神社のさらに詳しい記事は「一宮神社~坂が生み出す独特の敷地~」をご覧ください。

二宮神社(にのみやじんじゃ)

ご祭神:天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)・応神天皇

<3日目>
一宮神社から今度は南東の方向に二宮神社はあります。フラワーロードにかかる大きな歩道橋を渡り二宮神社に向かいます。某芸能事務所の超有名なアイドルグループのメンバーが同じ「二宮」という名前を関しているため、ファンの聖地となっていることで有名です。

超有名なアイドルグループのメンバーが同じ「二宮神社」
二宮神社
二宮神社の御朱印

二宮神社のさらに詳しい記事は「二宮神社~街の外れの最強勝負神~」をご覧ください。

三宮神社(さんのみやじんじゃ)

ご祭神:湍津姫命(たきつひめのみこと)

三宮の地名の由来でもある三宮神社。小さな神社ですが神戸のシンボル的存在の大丸神戸店の真ん前に鎮座していていて独特の存在感を醸し出しています。

三宮神社
三宮神社
三宮神社
三宮神社の御朱印

御朱印帳を書いてくれた方には、めんどくさそうな態度を見せられ、一言も言葉を発してくれません。初穂料がいくらになるかすら言ってくれません。いっそ清々しいほどの塩対応でした。御朱印にも何となくやる気を感じないのはきっと気のせいですよね。

三宮神社のさらに詳しい記事は「三宮神社~神戸の中心地を守護する神社~」をご覧ください。

四宮神社(よのみやじんじゃ)

ご祭神:市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)

三宮神社で折れかけた心を奮い立たせ、気を取り直して四宮神社へは元気に歩いて向かいます。少し距離はありますが、それほど時間はかかりません。途中県庁前付近の歴史感あふれる建築物を楽しみながら散策できます。大きなビルに挟まれたこじんまりとした神社ですが、神社の中は清浄な雰囲気が醸し出されていました。

四宮神社(よのみやじんじゃ)
四宮神社(よのみやじんじゃ)
四宮神社(よのみやじんじゃ)
四宮神社(よのみやじんじゃ)御朱印

こちらの御朱印では絵手紙風の花のイラストを描き添えていただきました。見事な手際でサラサラと描かれていました。三宮神社の直後だったので格差と振り幅が大きすぎて楽しくなってきました。こちらも検索してみるとその時々の花の絵を描いていただけるようですね。色々な絵柄が出てきました。

四宮神社のさらに詳しい記事は「四宮神社~芸能人も崇拝する芸能の神~」をご覧ください。

五宮神社(ごのみやじんじゃ)

ご祭神:天穂日命(あめのほひのみこと)

<4日目>

八社の中で最難関の神社と思われる五宮神社。距離があり、坂の上にあり、路地の奥にあり、無人で、通常の御朱印をもらうには別の神社に行かなければならず、しかもその神社も坂の上にあり、長い階段を昇らないといけないという、過酷な神社です。事前に調べておいて良かったと、実際に行ってみて心の底から思いました。

五宮神社ではお賽銭箱の横にスタンプの御朱印だけが置いてありご自由にどうぞというスタイル。
御朱印は少し西にある祇園神社でいただきます。祇園神社は長い階段を持つ神社。祇園神社に参拝してから五宮神社に参拝する方がダメージが少ないと思います。

一日で一宮神社から巡礼する場合はここが踏ん張りどころです。

五宮神社(ごのみやじんじゃ)
五宮神社(ごのみやじんじゃ)
五宮神社(ごのみやじんじゃ)

五宮神社のさらに詳しい記事は「五宮神社~神戸八社の折り返しの難所~」をご覧ください。

祇園神社(ぎおんじんじゃ)

ご祭神:天穂日命(あめのほひのみこと)

ご祭神は五宮神社と同じ天穂日命。有馬街道の入り口に位置する広い神社です。階段はつらいですが、神社の境内から街を見下ろす眺めは最高でした。

祇園神社(ぎおんじんじゃ)
祇園神社(ぎおんじんじゃ)
祇園神社(ぎおんじんじゃ)
五宮神社御朱印
神戸祇園神社御朱印

こちらで五宮神社の御朱印ともちろん祇園神社の御朱印もいただきます。一~八が順番に並ぶように、六・七・八宮神社の御朱印が入る予定のページを空けて書いていただけました。書く方も心得たものです。

神戸祇園神社のさらに詳しい記事は「祇園神社~有馬街道にある「平野の祇園さん」~」をご覧ください。

七宮神社(しちのみやじんじゃ)

ご祭神:大己貴尊(おおなむちのみこと)

<5日目>

次は六宮神社のはずですが八宮神社と合祀されているため、順番に回ろうとしたときに七宮神社とどちらを先に行くべきか非常に悩みどころです。今回は七宮神社を先に参拝しました。高速道路や沢山の道路が行き交う大きな交差点の一角に鎮座しています。五宮神社・八宮神社からはかなり距離がありますので、一日で回る場合は最後に参拝した方が良さそうです。

七宮神社(しちのみやじんじゃ)
七宮神社(しちのみやじんじゃ)
七宮神社(しちのみやじんじゃ)
七宮神社(しちのみやじんじゃ)御朱印

参拝した時間帯、社務所の方が不在で、御朱印は「自由にお持ち帰りください」状態でした。こんなパターンも味わい深い。初穂料はちゃんとお賽銭箱に入れてから持ち帰らせていただきました。この日は神戸マラソンの日でしたので、神社の前を次々とランナーが走り抜けていました。

自由にお持ち帰りのため、日付が入っていないのです。
七宮神社のさらに詳しい記事は「七宮神社~石の鳥居も美しい平清盛縁の神社~」をご覧ください。

六宮神社(ろくのみやじんじゃ)・八宮神社(はちのみやじんじゃ)

ご祭神/六宮神社:天津彦根命(あまつひこねのみこと)・応神天皇
ご祭神/八宮神社:熊野杼樟日命(くまのくすびのみこと)・素盞嗚尊(すさのおのみこと)

五宮神社からまっすぐ海側へ下りてきた地下鉄大倉山駅の近くに鎮座しています。通常はそのまま六宮・八宮神社に参拝する流れが行きやすいと思います。

六宮神社が八宮神社内に合祀されているのですが、実際に行くまではどういう状態かがピンと来ていませんでした。実際に行ってみて理解できました。社殿が二つあるわけではなく、八宮神社の社殿の中に六宮神社の祭神が一緒に祀られていました。

六宮神社(ろくのみやじんじゃ)・八宮神社(はちのみやじんじゃ)
六宮神社(ろくのみやじんじゃ)・八宮神社(はちのみやじんじゃ)
六宮神社(ろくのみやじんじゃ)・八宮神社(はちのみやじんじゃ)
六宮神社(ろくのみやじんじゃ)御朱印
八宮神社(はちのみやじんじゃ)御朱印

六宮神社・八宮神社のさらに詳しい記事は「六宮神社・八宮神社~二つの神社が一つ所に~」をご覧ください。

響子アイコン

いかがでしたか。御朱印がひとつずつ増えていくと嬉しくなり、早く次の神社に参拝したいという気持ちが強くなりますね。コレクター魂もくすぐられます。小さい神社が故に神社ごとの対応の違いや管理のされ方があり、御朱印自体も個性がでるのがよくわかる、非常に味わい深い散策になりました。

響アイコン

調べることで初めて知ることも多くて楽しかったな。平日にも関わらず、どの神社でも必ず誰か他の参拝客がいたことが小さな驚きでした。辺鄙な場所にある閑散とした小さい神社という先入観が強かったため、余計に印象深かったんかな。社務所に誰かが常駐できるような大きな神社ではないのですが、御朱印を求められる参拝客は結構いらっしゃったので、頻繁に呼び出されていて行ったり来たりされていましたね。

響子アイコン

一日で回るとなるとかなりの距離を歩くコースになります。日を分けたり、一日パスなどを利用してバスや電車を使って移動されるのがおすすめですよ~。

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