六宮・八宮神社~二つの神社が一つ所に~
流浪の合祀神社
六宮神社と八宮神社は同じ場所に鎮座しています。八宮神社の中に六宮神社を合わせてお祀りしたという印象です。どちらの神社も紆余曲折を経て現在の地に納まったようです。
八社巡りの概要は「八社巡り~生田神社の裔神八社を巡る」をご覧ください。
境内は寂寥とした雰囲気をもっています。凛々しい表情の狛犬が両脇で拝殿を守り、正面の参道の鳥居には立派な石灯籠が立ち並んでいます。
八宮神社は元々現在の中央区橘通1丁目弁護士会館のある場所に鎮座していたようですが、明治42年に神戸市役所が同地に新築移転された際に、現在の場所に移設されたそうです。
元々八宮神社があったと思われる、現在の兵庫県弁護士会館の建物。
楠通りの旧警察庁舎のところに鎮座されていたという記述が色々なところに書かれているのですが、旧警察庁舎の詳細が分かりませんでした。市役所の後に警察庁舎になって、その後弁護士会館になったということなのでしょうか。位置関係がモヤモヤします。
六宮神社はもともと広厳寺(楠寺)の前に鎮座していた神社でしたが、楠高等小学校(現在の湊翔楠中学校)を新設するために、明治42年に八宮神社内に移設されたそうです。八宮神社の移設と同じ年なので同時に実施したのでしょうかね。
六宮神社と八宮神社のどちらの御朱印も社務所でいただけます。
合祀されている六宮神社
八宮神社の社殿の中に六宮神社の祭神が一緒に祀られていました。
「合祀」という言葉と祀り方があるということを初めて知った神社です。少し調べると、明治時代には「神社合祀」という政策として合祀を推し進めていたようです。神社の数を減らすために、複数の神社の祭神を一つにまとめて整理する目的があったようです。六宮神社の合祀もそうした流れの一つだったのかもしれませんね。
当時、博物学者の南方熊楠は廃社が進むことで、伝承されてきた民俗が絶えること、神社に必ず対としてある森林が伐採され自然の生態系が破壊されることなどを恐れ反対運動を行っていたそうです。
ここで南方熊楠の名前が出てくるとは思いませんでした。
八社巡り、奥が深い……
拝殿に向かって左側に白髭稲荷神社が鎮座しています。
再建記念の石碑
詳細は分かりませんでしたが、境内の奥に「再建記念」と刻まれた石碑がありました。漢文が読めない……
静かで落ち着いた雰囲気の神社でした。訪れたときは、人の気配は少ないのですが入れ替わり立ち替わり必ず誰かがお参りしていましたね。狛犬も男前な顔立ちをしていました。
合祀っていうのは初めて知ったなぁ。南方熊楠が出てくるとも思わなかったし、すごく賢くなった気がする。
ご祭神
六宮神社:天津彦根命(あまつひこねのみこと)・応神天皇
八宮神社:熊野杼樟日命(くまのくすびのみこと)・素盞嗚尊(すさのおのみこと)
鎮座地
〒650-0017
神戸市中央区楠町3-4-13
交通アクセス
市営地下鉄「大倉山駅」東2番(東南側)出口前 すぐ
神戸市バス山手線「大倉山」バス停 徒歩約3分
JR神戸駅 徒歩約10分
参考
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